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タックス・プラン税理士法人

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AVOIDED LAND

※画像はイメージです

AVOIDED LAND

墓地が隣接する土地の10%評価減(忌み地)

被相続人が所有していた土地のすぐ近隣に墓地・火葬場・刑務所などがある場合、その宅地は 「利用価値が著しく低下している宅地」 として相続税評価で おおむね10%の評価減 を受けられることがあります(国税庁タックスアンサー No.4617)。

本ページでは、当事務所が八尾税務署提出の書面添付で実際に10%減を適用した実例をもとに、法的根拠・判定基準・併用関係・立証材料の整備までを解説します。

WHY MATTER

忌み地10%評価減の論点が重要な理由

「利用価値が著しく低下」で10%評価減

国税庁タックスアンサー No.4617「利用価値が著しく低下している宅地の評価」に基づき、墓地・火葬場・刑務所・廃棄物処理場などが近隣にある宅地はおおむね10%の評価減が可能です。

路線価で織り込まれていないことが要件

路線価が既に該当事情を反映していれば二重減額はできません。一方、特定路線価などが当該事情を反映していないことが明らかな場合は申告で適用できます。

納税者側の立証が必須

税務署が自動で適用してくれる論点ではありません。現地写真・住宅地図・税務署資産税課との協議記録など、納税者側で立証材料を準備する必要があります。

CONTENTS

利用価値が著しく低下している宅地の10%評価減

国税庁タックスアンサー No.4617の取扱いから、判定基準、八尾税務署提出案件の実例、他の評価減との併用、立証材料の整備まで体系的に解説します。

01

法的根拠(国税庁タックスアンサー No.4617)

国税庁タックスアンサー No.4617「利用価値が著しく低下している宅地の評価」に示された取扱いです。

  • 利用価値が付近にある宅地の利用状況からみて著しく低下していると認められるものは、利用価値が低下していないものとして評価した場合の価額から、利用価値が低下していると認められる部分の面積に対応する価額に10%を乗じて計算した金額を控除した価額によって評価できる
  • 該当する主な事情:道路より高い位置にある宅地、または低い位置にある宅地で付近にある宅地に比べて著しく高低差のあるもの
  • 地盤に甚だしい凹凸のある宅地
  • 震動の甚だしい宅地
  • 騒音・日照阻害・臭気・忌み等により取引金額に影響を受けると認められるもの(墓地・火葬場・刑務所・廃棄物処理場 等)
  • 墓地が近隣にあることによる影響は「忌み」に該当する
02

「著しく低下」の判定基準

10%減を取るには、次のような状況の客観的説明が必要です。

  • 墓地との距離(敷地から目視できる距離・概ね100m以内など)
  • 墓地が敷地から見える方向にあるか(窓・玄関の方向)
  • 同様の条件にない近隣の宅地と比較して取引価格が低下していると認められるか
  • 路線価がその影響を既に織り込んでいないか — この点は特に重要
  • 路線価(特に特定路線価)が当該事情を反映していないことが明らかであれば、10%減を申告で適用できる
03

実例(八尾税務署提出案件)

当事務所が実際に申告した松原市の案件における処理プロセスです。特定路線価が墓地隣接を反映していない点を税務署と共有しました。

  • 対象地について特定路線価が設定されたが、その特定路線価が近隣の墓地を反映していないことが判明
  • 現地で対象地と墓地の位置関係・距離を確認
  • 設定された特定路線価が墓地隣接を反映していないことを八尾税務署資産税課に確認
  • 利用価値が著しく低下している宅地として10%評価減を適用
  • 33条書面の「相談に応じた事項」と「八尾税務署職員との相談について」欄に記録
  • 33条書面記載例:「松原市●●について振られた特定路線価が墓地が近隣であることを反映されておらず忌み地等として10%の評価減が可能であることを確認した。」
04

10%減と他の評価減の併用

利用価値の低下による10%減は、原則として自用地評価額に対して適用し、他の評価減との併用も可能です。

  • 小規模宅地等の特例 80%/50%減との併用が可能
  • セットバック評価減 70%控除との併用が可能
  • 私道評価ゼロ(私道部分のみ)との併用が可能
  • 不整形地補正・奥行価格補正等の路線価方式上の各補正との併用が可能
  • ただし路線価自体が既に該当事情を反映していると認められる場合は重複適用できない
05

申告にあたって準備すべき立証材料

10%減は税務署が自動で適用してくれるものではないため、納税者側で適用判断と立証を行う必要があります。

  • 現地写真(墓地と対象地の位置関係が分かる構図)
  • 住宅地図(墓地の位置を示す)
  • 路線価図と特定路線価の確認資料
  • 税務署資産税課との協議記録(書面添付の「相談に応じた事項」に記録)
FLOW

当事務所の10%評価減 適用手順

  1. 01

    現地調査と位置関係の確認

    対象地と墓地・火葬場・刑務所等との距離、見える方向、目視できる範囲を現地で確認します。

  2. 02

    住宅地図と路線価図の取得

    住宅地図で墓地等の位置を示し、路線価図および特定路線価の設定状況を確認します。

  3. 03

    路線価への織り込み有無の検証

    当該路線価が墓地隣接等の事情を既に反映しているかを、近隣路線価との比較等で検証します。

  4. 04

    税務署資産税課への事前確認

    所轄税務署資産税課に論点を共有し、10%評価減の適用可否について事前協議します。

  5. 05

    10%評価減の適用と立証材料の整備

    現地写真・住宅地図・路線価図・税務署協議記録を整備し、評価明細書に反映します。

  6. 06

    33条書面に判断根拠を明記して申告

    「相談に応じた事項」「税務署職員との相談について」欄に判断根拠を明記し、相続税申告書とともに提出します。

FAQ

よくあるご質問

Q墓地以外でも10%評価減は認められますか?
A

認められます。国税庁タックスアンサー No.4617では、墓地のほか、道路より著しく高低差のある宅地、地盤に甚だしい凹凸のある宅地、震動の甚だしい宅地、騒音・日照阻害・臭気・忌み等により取引金額に影響を受けると認められる宅地(火葬場・刑務所・廃棄物処理場の隣接等)が例示されています。当事務所では各事案ごとに「利用価値の著しい低下」を客観材料で立証します。

Q路線価が既に墓地を反映しているか、どう判断しますか?
A

近隣の同条件路線価との比較が基本となります。当該路線のみが近隣に比べて極端に低い場合は既に反映されている可能性が高く、反対に特定路線価のように個別事情を反映する余地が小さいケースでは反映されていないことが多いです。当事務所では税務署資産税課に直接照会し、反映の有無を確認したうえで適用判断を行います。

Q10%減と小規模宅地等の特例は両方使えますか?
A

使えます。10%減は自用地評価額そのものの計算段階で適用し、その後に小規模宅地等の特例(80%減または50%減)を重ねて適用できます。私道評価ゼロ・セットバック評価減70%控除・不整形地補正等とも併用可能です。ただし、路線価自体が既に該当事情を反映している場合は重複適用できません。

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