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タックス・プラン税理士法人

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COLUMN

法人2026.04.268分で読める

堺市の工業地域での事業承継事例|「株価評価」の乖離をどう埋める?税理士が作成する専門報告書の重要性

堺市の工業地域における事業承継ケースから、財産評価基本通達による税務評価とマルチプル方式・EV/EBITDA 倍率の市場評価の乖離を、税理士の専門報告書で埋めた実例を解説します。

事業承継・M&Aで直面する「株価」のジレンマ

事業承継や会社売却を検討する際、経営者様を悩ませるのが「自社の株価がいくらなのか」という問題です。
実は、税務署が求める「財産評価基本通達に基づく評価」と、M&A 市場などで一般的に用いられる「マルチプル方式(類似会社比較法)」や「EV/EBITDA 倍率」による評価には、大きな開きが出ることが珍しくありません。

実例:堺市の工場地域における事業承継のケース

先日、堺市の工業地域に拠点を置く企業様の事業承継をお手伝いいたしました。
このケースでは、当事務所で精密な株価評価を実施。市場取引で使われる投資指標(マルチプル等)を計算しつつ、税理士の専門領域である「財産評価基本通達」に基づいた評価を並行して行いました。

「土地の時価評価」が株価算定の鍵となった

今回、特に注力したのが「土地の時価評価」です。
工場地域などでは、帳簿上の価値と実勢価格に差がある場合が多く、これを財産評価基本通達に則って緻密に再評価することで、結果として適正な範囲内で株価を上げることができました。

通常、税務上の評価額は市場価格より低くなりがちで、これが売却側にとっては「安すぎる」という不満になり、逆に税務当局からは「過少申告ではないか」という疑念を招く原因になります。

銀行・税務署へ提出する「専門家報告書」の力

当事務所では、これらの相違を論理的に説明するため、詳細な「税理士による評価報告書」をまとめました。

銀行に対して: 客観的な企業価値を示し、スムーズな事業承継融資や手続きを支援。

税務署に対して: 見解の相違が生じないよう、算定根拠を明文化して提出。

結果として、関係各所から高い信頼をいただき、オーナー様にも「納得感のある承継ができた」と大変満足していただくことができました。

なお、事業承継・M&A の最新ルールは 中小M&Aガイドライン改訂と実務の要点まとめ も併せてご確認ください。

まとめ:地域の経営者の「出口戦略」に伴走します

タックス・プラン税理士法人では、堺市・松原市・高石市・大阪市の地域特性(地価動向など)を熟知した上で、高度な株価算定を提供しています。資金調達が必要な場合は、自治体の制度融資や補助金との併用についてもご提案可能です。
「自社の株価が気になる」「親族内承継か M&A か迷っている」という経営者様、まずは当事務所の 法人向けサービス をご活用ください。

用語解説

マルチプル方式(類似会社比較法):上場している同業他社の財務指標と株価との関係性(倍率)を、評価対象の自社に当てはめて株式価値を算定する方法。M&A 実務で広く用いられます。

EV/EBITDA 倍率:企業価値(EV:Enterprise Value)が EBITDA(利払・税引・減価償却前利益)の何倍にあたるかを示す指標。事業の収益力に対して企業全体がどれだけ評価されているかを測る代表的なバリュエーション指標です。

財産評価基本通達:相続税・贈与税の財産評価方法を定めた国税庁の通達。非上場株式の評価では、純資産価額方式・類似業種比準方式などを組み合わせて算定します。

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