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タックス・プラン税理士法人

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COLUMN

相続2026.04.286分で読める

門真市の相続税調査対応事例|生前贈与(保険)「契約書なし」の指摘から贈与認定を勝ち取った実例

門真市の相続税調査で、生前贈与による保険加入について「契約書がない」との指摘を受けた事案。当時のセールスレディに契約経緯を確認し、税務署との折衝の末に贈与が認められた経緯を、贈与契約書の重要性とともに解説します。

ご相談の経緯:申告は他事務所、調査対応をセカンドオピニオンで依頼

先日、門真市にて相続税の税務調査対応を行いました。
このケースでは、相続税の申告自体は別の税理士先生が担当されていましたが、調査までは対応できないとのことで、当事務所がスポットで調査対応のみをお引き受けしました。
税理士法人によっては、申告と調査対応で対応範囲が異なる場合があります。当事務所では、他事務所が申告された案件でも、調査対応・セカンドオピニオン・更正の請求などのスポット相談に柔軟に対応しています。

税務署からの指摘:生前贈与による保険、「契約書がない」ため贈与と認められない

今回特に問題となったのは、被相続人が生前にされた贈与による保険加入です。
被相続人がご自身の財産を原資に保険料を支払い、契約者・受取人を相続人にする形で実質的な贈与が行われていました。
ところが、税務署からは次のような指摘を受けました。

「贈与の事実を示す契約書が存在しないため、贈与があったとは認められない」

贈与契約書が無い場合、贈与税は時効で課されないとしても、相続税の側で贈与財産が相続財産に含めて再計上されるリスクがあります。これは納税負担に直結する重大な指摘でした。

対応:当時のセールスレディに連絡し契約経緯を立証

当事務所では諦めずに、保険加入時の経緯を徹底的に再現することにしました。
具体的には、当時保険契約を取り扱ったセールスレディ(保険外交員)の方に連絡し、契約締結時の状況を確認。

- 誰が保険料を負担する意思を持っていたか
- 契約者・受取人を誰にする想定だったか
- 当時の家族間の話し合いの内容
- 保険会社側に残っている記録 (申込書・告知書・領収書など)

これらをひとつひとつ裏付けとなる客観資料に落とし込み、贈与の事実を立証する論理を組み立てました。

結果:税務署との折衝の末、贈与認定を獲得

当事務所側で取りまとめた経緯資料・客観資料を基に税務署へ提示し、何度かの折衝を重ねた結果、贈与が認められることになりました。
契約書が無いという形式不備にもかかわらず、贈与の実態を立証することで税務署の判断を覆すことができた事例です。
オーナー様にも「諦めずに対応してもらえてよかった」と大変喜んでいただきました。

教訓:贈与契約書は「数千万円の差」を生む

今回の調査対応を通じて、改めて贈与契約書の重要性を痛感しました。
契約書が 1 通あれば、本来は数日で終わる確認作業が、契約書が無いだけで何ヶ月にも及ぶ折衝になりかねません。最悪の場合、贈与が否認されて相続財産に組み戻され、数百万円〜数千万円規模の追徴課税につながるリスクすらあります。

贈与の都度、必ず以下を残しておくことをお勧めします:
- 贈与契約書(贈与者・受贈者の署名押印、贈与日、財産の特定)
- 銀行振込の記録(手渡しではなく振込で証跡化)
- 受贈者本人による通帳・印鑑の管理(名義預金とみなされないため)
- 贈与税の申告(暦年贈与でも 110 万円超の場合は申告で履歴を残す)

まとめ:調査対応はスポット依頼でも遠慮なくご相談ください

「申告は別の事務所だけど、調査だけお願いしたい」という相談は、実は珍しくありません。
当事務所では、門真市・大阪市・堺市・松原市・高石市など、近隣エリアの税務調査対応・セカンドオピニオン相談を多数お受けしています。

特に 相続税 の調査では、現場での折衝経験と論理構築力が結果を大きく左右します。
「契約書を残してこなかったが大丈夫だろうか」「税務署から連絡が来たが対応に不安がある」という方は、まずは お問い合わせ よりお気軽にご相談ください。

用語解説

生前贈与:被相続人が生きているうちに財産を渡すこと。年間 110 万円までの基礎控除を活用した暦年贈与や、相続時精算課税制度などがある。

贈与契約書:贈与者と受贈者の双方が署名・押印した書面。贈与の事実・日付・財産内容を客観的に証明する重要書類。

名義保険:保険料を負担する人と契約者が異なる保険。実質的な贈与とみなされる場合があり、契約経緯と贈与契約書の有無が論点になる。

税務調査:税務署が申告内容の正確性を確認するために行う調査。相続税では申告から 1〜2 年後に実施されることが多い。

セカンドオピニオン:他事務所で進めた申告について、別の税理士に意見・対応を求めること。調査対応や更正の請求のスポット相談も含む。

税務のご相談はお気軽にどうぞ