ロゴ画像

タックス・プラン税理士法人

Menu

COLUMN

相続2026.04.288分で読める

門真市の事前相続対策事例|財産5億円・相続税2億円規模を養子縁組と教育資金贈与・遺言書で最適化

門真市での事前相続対策ケース。財産5億円・相続人1名・相続税2億円規模の事案で養子縁組・教育資金贈与・遺言書を検討した実例と、相続人以外への遺贈時の登録免許税・不動産取得税の注意点を解説します。

門真からのご相談:財産5億円規模、相続人1名で相続税は約2億円

先日、門真市にて事前相続対策の打ち合わせをしてまいりました。
ご相談内容は、財産規模が約 5 億円、法定相続人はお一人 (お子様 1 名) というケースです。この条件で相続税額を試算したところ、納税額は 約 2 億円という非常に大きな金額になることが見込まれました。
納税負担を抑えつつ、次世代への資産承継を円滑に進めるため、当事務所では複数の対策を組み合わせて検討することになりました。

検討した対策①:養子縁組による法定相続人の追加

相続税の基礎控除額は「3,000 万円 + 600 万円 × 法定相続人の数」で計算されるため、相続人を 1 名増やすだけで控除枠が大きく広がります。
今回のケースでは、お孫さんとの養子縁組を検討しました。

養子縁組により期待できる効果:
- 基礎控除額の拡大 (+600 万円)
- 生命保険金・退職手当金の非課税枠の拡大 (各 +500 万円)
- 相続税の累進税率の緩和

ただし、養子縁組は税務上の制限 (実子がいる場合は 1 名、実子がいない場合は 2 名までしか相続税法上の法定相続人に算入できない) や、家族間の合意形成、戸籍上の影響まで含めて慎重に検討する必要があります。

検討した対策②:お孫さんへの教育資金一括贈与

次の世代の相続まで踏まえて、お孫さんへの「教育資金一括贈与の非課税制度」の活用を検討しました。
直系尊属から 30 歳未満の受贈者へ、信託銀行等を通じて教育資金を一括贈与することで、受贈者 1 人あたり最大 1,500 万円までが非課税となります。

対象範囲は学費・塾・習い事・通学費など広く、お孫さんの将来への投資と相続税対策を両立できる仕組みです。複数のお孫さんに活用すれば、その分だけ財産を計画的に世代間移転できます。

遺贈時に気をつけるべき点:登録免許税と不動産取得税

本件では、相続人以外の方への遺贈も検討範囲に入っています。
ここで注意しなければならないのが、不動産を遺贈する場合の税負担です。

登録免許税:
- 相続人への所有権移転登記 → 不動産価格の 0.4%
- 相続人以外への遺贈 → 不動産価格の 2.0% (5 倍の負担)

不動産取得税:
- 相続による取得 → 非課税
- 相続人以外への遺贈 → 3〜4% の負担 (条件により異なる)

「遺言書で誰に何を渡すか」は税負担に直結するため、対象者の続柄まで考慮した設計が不可欠です。不動産の財産評価 と組み合わせて、移転コストを総合的に試算するのが当事務所の方針です。

次回に向けて:詳細な試算表を作成して遺言書の作成へ

次回の面談に向けて、当事務所で詳細な相続税試算表を作成します。
試算表には以下を盛り込みます:

- 養子縁組を実施した場合 / 実施しない場合の相続税額の比較
- 教育資金贈与を組み合わせた長期的な世代間移転シミュレーション
- 遺贈先別の登録免許税・不動産取得税の負担額
- 二次相続まで見据えたトータル税負担

この試算表を基に再度面談を行い、最終的に遺言書の作成へと進めていく予定です。
遺言書は単なる「誰に何を渡すか」の文書ではなく、税務・家族関係・将来の二次相続まで含めた総合的な設計図です。

まとめ:事前対策で「数千万円〜億単位」の差が生まれます

相続税が億単位になるケースでは、早めの事前対策が極めて重要です。
「養子縁組」「教育資金贈与」「遺言書」を組み合わせることで、法定の枠内で最大限の節税と円滑な資産承継が実現できます。

当事務所のエリア (堺市・松原市・高石市・大阪市・門真市など) でも、財産規模の大きいご家庭からの事前相続対策のご相談が増えています。
「うちは大丈夫かな…」と感じられたら、まずは 相続のご相談 からお気軽にお問い合わせください。

用語解説

養子縁組:法律上の親子関係を成立させる制度。相続税法上、法定相続人の数に算入できる養子は、実子がいる場合 1 名、実子がいない場合 2 名まで。

教育資金一括贈与の非課税制度:直系尊属 (祖父母・父母など) から 30 歳未満の子・孫等へ、信託銀行等を通じて教育資金を一括贈与する場合、受贈者 1 人あたり最大 1,500 万円まで非課税となる制度。

遺贈:遺言によって財産を無償で譲り渡すこと。相続人以外への遺贈も可能だが、登録免許税・不動産取得税の負担が相続よりも重くなる。

登録免許税:不動産の所有権移転登記時に課される国税。相続による移転は 0.4%、相続人以外への遺贈は 2.0%。

不動産取得税:不動産の取得時に課される地方税。相続による取得は非課税、相続人以外への遺贈は原則 3〜4%。

税務のご相談はお気軽にどうぞ